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法曹コース出身の司法試験合格者体験談R.Sさん

法曹コース出身の司法試験合格者体験談

  • R.Sさん(男性)
    2024年合格 受験回数1回
    法学部法律学科卒
    法曹コースの魅力を教えてください。
    法曹コースの魅力は、同じ目標を持つ優秀な同期と共に、恵まれた環境で学習できることにあると感じます。大学学部の時期は、法学部といっても司法試験受験を考えている人は周りにそう多くはなかったように思います。法曹コースに加入したことで、司法試験合格という同じ目標を目指す同期と出会い、一緒に少人数のゼミを組むなどしてお互いに協力しながら勉強に打ち込むことができた点は非常によかったです。学習環境についても、早い段階から実践的な答案を書くための指導を受けることができ、本番を意識した学習を開始できることは、法曹コースに所属する大きな魅力であると思います。
  • 司法試験を志した経緯、理由を教えてください。
    私自身は大学入学までは法曹を志していたわけではなく、法学部に入学した理由も、何となく法学に興味があるし、就職でも潰しが効くだろうといった消極的なものでした。大学入学後、講義を受講したり、法律書を読んだりすることを通じて法律を学習するにつれ、論理的に議論が展開されていく様が面白いと感じ、司法試験に挑戦してみようと考えました。また、将来的には専門的な資格に基づいて仕事がしたい、という思いもありました。
  • 学部法曹コースでの学習状況を教えてください。
    学部2年次は、法曹コースで課される小テストや課題に取り組む程度であり、司法試験に向けた自主的な勉強はあまりしていませんでした。大学の授業については、法学部開講の講義については真面目に受けていたと思います。上智大学法科大学院への進学が決定した学部3年次の秋学期頃(10月頃)から、司法試験を念頭に置いた勉強を本格的に開始しました。具体的には、基本7科目の基礎をしっかりと固めた状態で法科大学院に進学することを目標に、短答式の過去問や予備試験の過去問、及び問題集等を使って演習を行っていました。時間としては、平日は3時間、予定のない休日は8時間以上確保するようにしました。また、ロースクール入学直前の2・3月には、宍戸先生のご提案から法曹コース生8人でゼミを組み、予備試験論文式の過去問を各科目10年分解きました。このゼミを通じて答案作成の基礎が身につき、さらに宍戸先生に添削指導をしていただいたことで、自分の課題についてロースクール入学前に発見できたことが非常に大きな学びでした。また優秀な同期の答案を見て、自分ももっと努力しようと刺激を受けました。
  • 法曹コースに進学した経緯を教えてください。
    法曹コースに進学した決め手は、法科大学院に進んだ後も今までと変わらない環境で学習ができること、及び金銭的なメリットが大きいこと、にあります。前者については、大学院でも変わらず慣れ親しんだキャンパスで授業を受けることができ、また、お世話になっている先生方に、学部から一貫した指導をしていただける点が魅力に感じました。後者については、司法試験の受験に際しては金銭面の負担をまずは考えなければいけないところ、法科大学院の授業料を全額免除してもらえるという点は非常に大きなメリットでした。
  • 法曹コース生としてロースクールに進学する場合、2年生として入学することになり、3年生の7月には司法試験を受験することになります。つまり、ロースクール入学から1年3か月ほどで司法試験を受験するというハードなスケジュールだったかと思いますが、ロースクールではどのように学習されていましたか?
    ロースクール入学直後の4月から9月までは、授業とは別に試験対策としての自分の勉強をする時間をなるべく取ることを心掛けていました。平日休日問わずロースクールの自習室に来て、月に200時間以上は自習の時間をとるようにしていました。その後、10月から翌年の3月まではモチベーションが出ず、あまり勉強できない時期もありましたが、法曹コースの同期とゼミを組んでいたことで、最低限の勉強時間は確保できていました。司法試験直前期の4月以降はモチベーションが少しずつ戻り、一日7~8時間くらいは勉強できていたと思います。勉強する時間帯について、私自身は朝がとても苦手なタイプだったので、昼過ぎに学校に来て、夜まで勉強するという生活サイクルにしていました。朝型の方が試験との関係では望ましいとは思いますが、夜型であっても、しっかり勉強時間を確保さえできていれば、それ程気にする必要はないと思います。
  • 司法試験合格に必要なことを教えてください。
    司法試験合格に必要なことは、試験対策としての割り切った勉強を継続的に行うことだと思います。法律の勉強をしていると、正解のない課題について学術的な議論がされているものが多く出てくると思います。そのような議論を深く考えることは面白くはありますが、司法試験の合格にはなかなか結びつかないと感じます。司法試験はあくまで資格試験に過ぎないと割り切り、合格点をとるための対策を継続的に行うことが必要だと思います。学問的な研究活動については、私が一番お世話になった弁護士の先生の言葉を借りれば、弁護士になってからいくらでも自由にすれば良い、ということなのだと思います。

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