“「正解のない問題」に挑む面白さ”

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  　法律を使うことによって、人を助けられると思い、法律学科に入学しました。本学科では、憲法や民法、刑法といった基本的な法分野について学修したうえで、演習（ゼミナール）形式の授業でその分野を深く検討したり、新たな法分野での問題を扱ったりすることができます。
  
  　私は、刑法の演習に所属し、毎回、裁判所の判決を複数検討することによって、問題の本質的な部分を理解し、そこでの対立点を明確にしたうえで、その対立点を解消するための方法を議論しています。解決策は一つとは限らず、複数考えられることもありますし、どれも選んで正解ということも往々にしてあります。この「正解のない問題」に対して、最善の答えを導き出していくことについて、これ以上に面白いことはないと感じています。将来は、このような問題に日々携わる、裁判官や検察官、弁護士（法曹といわれる職業）を目指しています。
  
  　本学科では、法曹を目指す学生も多く、同じ志を持つ仲間と自主的に演習を組んで、裁判所の判決について検討しています。公務員や民間企業に就職する学生も多いため、彼らと日常的にコミュニケーションを取ることにより、同じ問題について別の観点からのアプローチを得ることができ、刺激的な毎日を送っています。

“高い国際意識のもとで法的視点から国際社会を見よう”

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  　様々な分野でグローバル化が叫ばれる中、世界が一体となってめざす理想の世界を実現するため変容し続ける国際法に興味を持ち、国際関係法学科に入学しました。一括りに国際法といってもその内容は多岐にわたっており、本学科では総論・各論をはじめ、紛争解決、経済、国際取引など様々な視点から国際法を学ぶことができます。また、外国法（英米法、ドイツ法など）も選択できます。
  
  　学習の進め方として、基本的な国内法の知識を1・2年次で身に着けつつ、2年次から国際法の学習をはじめ、3年次以降は各個人の興味に合わせそれぞれの学びを深めていくことになります。学科同士の垣根が低く、国際関係法学科に所属していながら他学科の授業を取ることができるため、本学科から法曹を目指す人や、環境法のゼミに入る人もおり、自分の分野にとらわれず学びたいことみつけ、深めることができます。私自身も刑法のゼミで勉強する予定です。
  
  　本学科の学生は、それぞれ目指すものを持ちそのために留学するなど積極的に行動を起こしている人が多く、お互い刺激しあい成長できることが一つの魅力だと思います。また、意見を交換し合うことに前向きであり、その中で国際意識を高めつつ自分の思考の幅を広げることができるため、国際社会を法的視点から見たいと思う人には最適の環境です。

“日々変化する国内外の環境問題と法律について多角的に考える”

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  　深刻化する環境問題の現状や解決の方法について、法的観点から学びたいと考え、地球環境法学科に入学しました。
  
  　私たちの生活に不可欠な基盤である地球環境を守り維持するために、法律は非常に重要な存在です。悲惨な公害被害や規制違反の是正を背景に、法令の制定や改正、裁判例が蓄積され、今なお発展を続けているのが環境法の魅力の1つです。
  
  　本学科には、各分野の環境法の専門の先生が在籍されており、自分の興味に合わせて学びを深めることができます。1・2年次で学ぶ憲法や民法、行政法の基礎知識をもとに、廃棄物やリサイクル、自然保護、企業と環境などの身近な問題と環境法について勉強したり、損なわれた環境の回復や、被害者の救済の方法を過去の裁判例に学んだりと、多角的に環境問題に触れることができます。また、現役の弁護士の先生から、実務を踏まえたお話を聞くこともできます。気候変動や生物多様性の保全といった国際的な環境問題に関する法律や条約、EUやアメリカなどの外国の環境政策に関する講義も充実しています。
  
  　環境法は、事後対応ではなくより未然防止的に、現在だけではなく将来世代の利益を含めた広い視野から、環境の保護を目指しています。環境問題の内容が多様化し、影響が及ぶ地域や世代が拡大する中で、現代社会を生きる人として持つべき知見を得られる場所だと思っています。

“大学院 法学研究科という選択肢”

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  　2024年度に博士前期課程に入学し、民事手続法を専攻している田中友也と申します。
  
  　学部生の時に民事訴訟法のゼミに入り、そこで、指導教官の先生の「当事者主義」に重点を置いた民事手続法へのアプローチに惹かれ、大学院への進学を決意しました。
  
  　上智大学大学院法学研究科の講義では、学部のゼミのような少人数制のスタイルをとっており、場合によっては先生方とマンツーマンでの講義となる可能性もあります。こう書くと些か権威主義的に見えるかもしれませんが、その法学分野で傑出した研究成果を出しておられる先生方のお時間を独占して指導していただける機会があるというのはとても贅沢なことであり、大学院法学研究科でしか体験することができない魅力的なポイントであると考えています。
  
  　また、身の回りで起きた事象やニュースに関して、それぞれの異なる専攻分野の法的知識を交えながら法学研究科の仲間達と議論したり、実務家として働いておられる方々から実務家の視点を通した意見やアドバイスをいただけるのも法学研究科ならではの醍醐味と言えるでしょう。
  
  　刻一刻と変化していく我々を取り巻く環境に対応していく地力を養うために、学部卒業後には上智大学大学院法学研究科で研究し、学びを深めるという選択肢はいかがでしょうか？

“上智大学大学院での新しい挑戦”

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  　私たちの社会は技術革新とグローバル化の影響で急速に変化しており、知的財産権の重要性はこれまで以上に高まっています。特に、デジタルコンテンツの普及や国際的なビジネス展開に伴い、知的財産権をめぐる課題も複雑化しています。
  
  　私は、知的財産権に関する知識をより深く勉強し、実務上に使える理論を研究したいと思い、将来的にもこの分野で活躍したいため、上智大学大学院法学研究科に進学を決意しました。
  
  　上智大学大学院法学研究科の講義では、1～8人程度の少人数制で行われ、教授と相談しながら学習内容を決めることができる柔軟なスタイルです。講義は主にディスカッション形式で進められ、学生同士だけでなく、教授も議論に積極的に参加し、法律専門家としての視点から深い洞察を提供してくれます。
  
  　また、法学研究科には、純粋な学生だけでなく、社会人学生も多く在籍しており、彼らとの議論を通じて実務に関する多くの知識を学ぶことができます。この環境では、理論的側面と実務的側面の両方をバランスよく学ぶことができるため、非常に有益だと思います。
  
  　上智大学大学院の環境は、学生一人一人が自身の研究に集中できるように配慮されており、教授からの指導も非常に手厚いです。これからも、この恵まれた環境を最大限に活かし、知的財産権法の分野で新しい挑戦に取り組んでいきたいと思います。

“法学研究科で研鑽を積み、経営コンサルとしての視座を高めたい”

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  　私はESG問題に関連したコンサル業務に強い関心があり、法学部在籍中に履修した商法の教授の研究分野に大変興味を持ち、この分野における第一線の教授のご指導のもとで、コーポレートガバナンスの研究をしたいと切望するようになりました。また、人工知能の活用が一般化する時代における業務遂行能力として、情報収集能力や課題解決能力、論理的思考などが求められていますが、こうした能力を修得したいと考え大学院法学研究科に進学しました。
  
  　上智大学大学院法学研究科は、研究に集中できる環境が整備充実しています。法学研究室は、自分専用の机や棚が与えられ、印刷機などの設備が整っており、研究の生産性を上げることができます。また、研究室の先輩方は、例えばレジュメの作成など幅広い質問について真摯に相談に乗ってくれます。
  
  　授業は少人数制で教授との距離が近いため、内容面で誤った発言をしても、その場で直接教授からご助言をいただくことができ、臆することなく授業に参加できます。また、専攻以外の授業も履修できるため、私は商法専攻ですが、法哲学研究も履修しており、「ビジネスの正しさ」を考察するなかで、私の研究分野との関係性において新たな知見を得ています。
  
  　法学研究科で研鑽を積み、将来、クライアントの抱えるさまざまな高度な課題に対して自信をもって解決に導くことができる経営コンサルとしての視座を高めたいと考えています。

“大学院での学びと社会への貢献”

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  　学部時代に幅広く環境法の講義を受講し理解を深めていく中で、環境法を専門に研究を続け、自身の専門性を高めた上で社会に貢献したいという気持ちが強くなり、大学院への進学を決意しました。
  環境法と一言で言っても、多様な分野が存在しているため、日々自分の知らない知見を得られることが研究をしていて楽しいと感じるポイントです。
  
  　大学院の講義では、発表担当者がある文献等についてレジュメを作成し発表するという形式が多く、発表者もその他の受講者も、主体的に議論に参加することが求められます。そのため、授業の予習は学部時代と比較してもかなり多くの時間をかけ準備する必要があります。しかし、その分自分の学びの充実度が増し、社会の課題に対して常に問題意識を持つことができるようになると思っています。このような経験を積むことで、今後の人生において人・社会から必要とされる存在になりたいです。
  
  　大学院で研究できている今の環境は、決して当たり前ではありません。私の周りにはサポートしてくださるたくさんの方々がいます。自分に与えられた今この瞬間を大切に、努力を惜しまず研究に励んでいきたいと思います。

“ワガママ”にならないように”

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  　近年、“個性”や“多様性”のような「人格」に関するキーワードがブームになっているようです。前提未検証の主張は論理的にも成立し得ないので、“個性”や“多様性”言説には、「人格」の存在についての確固たる確証・根拠があるのでしょう。もちろんこの確証は、当人がそう言い張っているとか、他者が勝手に当人をそういう「人格」であると決め付けているとか、その手のいかようにも操作可能である、短絡的で粗末な根拠に基づくものではないに違いありません。
  
  　今のところ私はそのような確証や根拠を知らないので、「人格」概念について勉強しています。少なくとも自らによる、あるいは他者によるレッテル貼りによって現れる「人格」は虚構であり、むしろ他者を抑圧し、侵害すらしうる無用の長物です。何かしらのルールを粗末なレッテル貼り以外で成立させるためには、そもそもの「人格」について検証すべきでしょう。
  
  　指導教員の先生は、フラットな立場で議論に付き合ってくださります。ある主張について「AはAである、なぜならAだからである」というのは世間ではワガママと呼ばれ、相手にすらされないレベルの難癖になってしまいます。指導教員の先生が（反対意見も含めた）先行研究も踏まえて指導してくださることは、私にとって大きな刺激と戒めになっています。
  
  　私の指導教員の先生は、大学院への入学を“入院”と表現していました。本来、“入院”の必要性などないほうが良いのでしょうが、ワガママを放言して害悪を撒き散らすよりは、せめて“入院”の必要性を自覚している分、私はまだマシなのかもしれません。

“研究者としての自立を目指して―尊敬する先生方から得られる学び―”

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  　今博士後期課程への入学を考えている方の多くは私と同じく将来研究者となることを志している人かと思います。博士後期課程とは、そんな私たちが研究者としての自立を目指す場所とも言えるでしょう。一人前の研究者となるため必要な能力は多岐にわたると思いますが、おのおのが現在の自分に足らない能力と向き合い、それを伸ばすための努力をしなければなりません。けれども博士課程の中においては、私たちは一人ではなく、一流の研究者である先生方から様々な教えを受けられる環境にあります。
  
  　私の場合、現在の自分に最も足らないと感じるのは論文執筆能力です。とりわけ法学論文における文章には高い論理性と正確な言葉選びが求められますが、自分の脳内に浮かぶ抽象的・突発的なアイデアから、明確な主張を立て、その分野の者であれば誰しもがスッと腑に落ちるような論文にまで昇華するためには、自分が書いた文章に何度も批判的な検証を重ねるタフさに加え、そのような検証や修正を自力で行うための論理的思考力や文章力が欠かせません。これらの力を伸ばすために、教授による添削は最も効果的な手段の一つといえます。私自身も、先生方からいただいた添削や指摘を咀嚼し修正することを繰り返す過程でそうした能力が少しずつ育ってきたと感じます。
  
  　また、先生方から得られる学びは論文添削のような直接指導だけではありません。博士の学生である私たちは他の学生以上に教授の仕事を間近に見ることができます。他に多くの仕事を持ち多忙な中でも真摯にご自身の目の前の研究に向き合う先生方のお姿を通じて、私たちは目標となる研究者像を鮮明に描くことができ、また、そこに向かって前進するための気力を奮い立たせることができます。
  
  　我々研究者を目指す者にとって貴重なロールモデルである先生方から直接にも間接にも得られる様々な学びは、本学博士後期過程に在籍することから享受できる最大の恩恵の一つと言えるでしょう。
  
  　ただし、これは私自身に対する言葉でもありますが、こうした素晴らしい恩恵の数々は自然と空から降ってくるものではなく、得たいと願い行動する者に対して与えられます。私も残り少ない博士後期課程の中で自らの研究者としての課題を克服すべく、ここで得られる学びの恩恵をつかみ取ることに対してより貪欲に行動しなければならないとの思いを、改めて強く胸に刻んでいます。